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paradox人生のたのしみ
先日、基礎訓練が終了し、ITセンターで記帳代行業務や中古PCのメンテナンス業務の実習を受けていた方が就職しました。採用が決定して間もなく、事業所を卒業することになりました。就労移行支援事業を運営しているものとして、もっとも喜ばしい瞬間です。こころから、「よく頑張りました、これからも体に留意して仕事を楽しんでください。」の言葉を送りたいものです。
それでもITセンターの実習の場には、さっそく新しい顔が登場してきました。事業所で1年以上基礎的な訓練を受けている姿を見ているだけに、ここに来ている姿はとても安心してみることができます。これから基礎訓練で習得した技能が、実践的な実習の場でどのように発揮でき、さらに磨きがかけられていくのかが楽しみです。
障害者の就労支援をしていると、「人生で働くことは自然なこと」、それが「人生を楽しむこと」なのだと素朴に思えるようになってきます。いくらかのハンディキャップを持ちながら、仕事をしていくことになるので、少しの大変さはあるのですが、意外と人が作った社会が細かく見えてくることがあります。それはそれで興味をそそられるきっかけにもなりします。働くこと、人生を楽しむことは、社会のレイヤーの隙間にあるものを見つける楽しさかもしれません。
「人は楽しいことがあるから笑う」のではなくて、「笑うから楽しくなる」のです。ジェームズ・ランゲ説の因果関係ですが、私には、「笑うから楽しくなる」がしっくりきます。障害者になって早いもので14年になりますが、当初は、素朴に自分ではできないことがあるので、それを手伝ってほしい・・との思いで、愛想よくしていました。ところがそれが徐々に、ボランティア活動や仕事で多くの方と接するようになるにつれて、心が豊かになり、自然と笑いが出るようになり、いつも楽しい気持ちになれるようになってきています。
障害を負う前にはとても想像できないことでしたが、おかげさまでこのような機会を得て“楽しい生き方”に触れることになりました。ただ問題は、いつのまにか吉本新喜劇が楽しくなってしまったことです・・。それでも、パラドックス的な人生に感謝・・なのでしょうね。