ブログ
障害者と災害について
3月11日に未曾有の大地震、東北関東大地震が発生した。マグニチュード9.0、震度7、震源地の広さは500Kmであり、東北から関東までのとても広範囲に影響が出ている。
また津波の影響も深刻で、テレビで見る限り一つの町が一瞬にして壊滅するほどの規模である。この災害で多くの方が亡くなり、けがをされ、家が破壊され、日常の静穏な生活を失うなどの甚大な被害と影響が出ている。被災されながらも無事に避難された方や運よく救出された方から“声”が届けられている。肉親の安否情報の確認などの深刻さ、医療や生活物資が不足している惨状が、刻々と伝えられてくる。避難所にやっとの思いでたどり着き、安堵感とともにこれからの生活を心配する声をお聞きしていると、遠く離れた奈良で何ができるかを真剣に自問することになる。幸い奈良でも街頭での募金や福祉団体、企業関係者、行政などから支援の働きかけが始まっている。地震発生から約10日が経ち、道路や港、空港の開通や再開の報道があるたびに、日本人の勤勉さや頑張りの精神を強く感じることができる。
今回の災害では多くの高齢者や障害者も犠牲になっている。福祉施設や自宅で介護を受けていた方にとっては、大地震の対応だけでも大変な状況なのに、津波が押し寄せてくるまでの、わずかな時間に支援を受けながら逃げなければいけない。この状況では犠牲になった方も多くいるのではないかと心が痛む。近所の足の悪いお年寄りを助けに行ったまま、その後の行方がわからない方がいるとの報道に触れると、その方たちの無事を心より願う。社会のきずな・・などよりもはるかに高い次元の行動に感激するとともに、感謝の気持ちでいっぱいになる。
避難場所には、高齢者とともに多数の障害者がいる。このような共同での生活では何かと不便が生じてくる。避難場所のトイレに段差があり狭くて使えない、対人に障害があるので仕切りのない大きな体育館などにいることが難しい、視覚に障害があり掲示板などの情報を確認できない、食事制限があるので配給される食事が利用できない・・などがある。
日常の社会では障害者に多くの配慮をしてもらっているだけに、このような災害時にも同様に少しだけの配慮が頂ければありがたいと思う。そして一日でもはやく元の生活に戻れることを願うばかりです。