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障害特性と性格

現代社会で人は多くの情報に囲まれ、多くの人たちに干渉されながら毎日暮らしている。
少年期から青年期には学校で学問に励み、多くの知識を詰め込む。目的は現代社会で人間として生きる手法を学ぶためである。教育や社会から受ける「情報という刺激」で人は多くの影響を受けて成長する。
一つの家庭で生まれ、同じように育った兄弟、姉妹でも好き嫌い、や長所や短所の違いがある。一般的には成長過程の生活環境によって人は大きく影響され、人としての特性を作り上げるものだと考えられている。“三つ子の魂・・”なのでしょうか。ただそれだけでは説明できないことも多々あり、例えば、データなどを見ると、女の赤ちゃんはなんとなく「ピンク色」に興味を示し、男の赤ちゃんは「青色」などを選ぶことがよくみられる。まだ性差による教育などの影響を受けていないときに、このような反応を示すのは意外であり、とても興味がわく点である。少し乱暴ではあるが、遺伝的な要素、事前に刷りこまれた要素が、感性を創造する段階で大きな影響を持つものなのだろうか・・、また刷りこまれた要素に対して、成長過程で受ける刺激がどのように感性の成長に影響を与えるのか・・、そしてそのような刺激が成人になる間に、脳の機能の成育や知識の蓄積とどのように連動しているのか・・などなど知りたい点ばかりである。
障害福祉の分野では、先天及び若年で障害を持つケースが多くある。基礎的な能力評価については、WISC-IIIやWAIS-III、また職業適性にはGATBなどの標準化された検査手法がある。ただそれらは状況を把握する手法ではあるが、その原因を特定するほどのものではない。これは脳科学や検査技法、多くのデータ収集などで今後“関連性”が解明されてくるでしょうか・・。
それでも障害福祉の現場では、現実の課題として、基礎能力、就労技法、就労意欲などを、詳細に評価することが必要となっている。障害者の就労支援は、お一人おひとりの現状の能力や技術や思いなどをできるだけ客観的にとらえて、正確に就職準備性のレベルを把握する取り組みが基本となっている。それだけに総合的な能力などの発達と基礎能力の関連性は重要な課題である。このようなことを意識しながら、できるだけ多くの方の可能性を広げるための支援ができればと願っている。

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