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記帳代行の業務Pac

このところ“障害者がはたらける場をつくる”ことに取り組んでいる。2年前から税理士の先生方の協力を得て、会計処理について学んできた。現在の帳票類の入力は大半がパソコンで行っている。会計の知識だけでなく、キータイピングの正確さや簡単なパソコンの知識が求められる。現在2名の担当と4名の実習生がいる。みんなで協力して多くの疑似伝票を準備して、日々正確でスピーディな仕訳と入力ができるよううに練習に励んでいる。
この業務を「ぷろぼのアカウントセンター」(Pac)事業と称している。鍵のかかる部屋にパソコンを配置し、専用ソフトを準備し、伝票類の入力の正確さと、どのような状況下でも紛失することのない処理手順を作り上げた。今後多くの企業家に見学に来てもらえるように整理整頓に努めている。そして正式な仕事の依頼が受けられるように全員で頑張っている。
正式な仕事の受注は、担当している者たちにとって大きな意味がある。1つに、業務に対する緊張感と責任感の育成です。2つにそのような環境下で粘り強く業務ができる継続性の育成です。3つに一つひとつの業務を成し遂げたときの充実感と満足感の体感です。
多くの障害者は本格的な業務の経験のないものがいます。“はたらく”ことで他人から“ありがとう、よくやってくれたね”。・・とねぎらいの言葉をいただいた経験がないのです。
これは決して訓練では体得できないことなのです。この経験の数だけ彼らが確実に成長していくのです。
先日、また正式なお仕事をいただきました。Pacの部屋は一瞬にして緊張した空気と共に、みんなが小さな握り拳をしました。さっそく日ごろの訓練の成果を形にするために、業務を始めました。とてもありがたいことです。
多くの方に協力やご指導をいただいてやっとここまで来れたことを感謝しながら、これからは“旧来の福祉”感覚を卒業して、“新しい福祉”感覚で業務に向かい合っていきたいと考えています。いつの日かPacで100人の障害者がはたらける場になるように、みんなで大切に、エネルギッシュに頑張っていきます。

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