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福祉施設の魅力その2
このところ毎月施設の見学・相談会をしています。できるだけ多くの方に障害福祉の施設がどのようなところであるかを見てもらうことを目的にしています。一般の方は「福祉」の言葉については、なんとなくイメージすることができるのでしょうが、具体的にどのような施設であり、どのような事業をしているかを知り、触れる機会は少ないと思われます。会に参加された方々には毎回アンケートを書いていただいています。例えば、“意外と清潔で整然としていた、明るい印象を受けた、利用者の熱心な訓練に向かう姿勢に感動した、みなさんが大きな声で挨拶してくれたので驚いた、きちんとした服装をされているのでどなたが職員なのかわからなかった、活気があった、パソコン操作を熱心に取り組んでいた、何を目指しているかよくわかった・・”など、多彩なお意見や感想をいただきます。
これらを参考にすることで、施設の作り方、運営方法が少し変化をしてきました。訓練を中心にした施設づくりを徐々に進化させて「分かりやすさ」を大切にすることの必要性を感じています。訓練の目的、内容やカリキュラムの関係性などを具体的に示すために、施設の壁が情報コーナーに変わってきています。いつの日か施設全体が巨大なメッセージスペースになっていることでしょう・・。
従来型の福祉施設は、ともすると障害者が時間を過ごすだけの居場所であり、パンやクッキーなどの製造業務だけを淡々と行うだけの場所でした。それが障害者自立支援法が施行され、障害者も社会で元気に生きて、働くことが担保される制度になることで、施設の目的は、「社会人育成」の場に変わってきました。障害者も地域では社会人であり、職場では労働者であることが徐々に浸透してきています。
福祉や障害に対する意識が推移することで、それに合わせて施設も職員も変わることが求められます。障害者の社会的自立が重要なテーマになりにつれて、福祉の現場では、利用者お一人おひとりの希望を聞き、目標を定め、共有しそれを実現するために多様な支援プログラムを作成することになります。「分かりやすい支援」がさらに重要になります。これからの福祉の職員は、「聞く力、理解する力、伝える力、表現する力」が求められます。ぷろぼのでは、コミュニケーション講座や社会人マナー講座などを行っていますが、そろそろ日本語を正しく使うことが大切になっているのかもしれません・・。