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福祉のしごと

奈良の空が青く、水菜、大根、白菜、かぶの芽が元気に出てきました、先週頑張って種をまいた冬野菜はこれからですが、今年はゲリラ豪雨が発芽したばかりの畝を容赦なく打ち荒らしていきます。またそれに加えて秋の虫がぞろぞろと土から空からやってきて、若芽を食べ散らかします。例年のことですが9月は自然とのちょっとした闘い・・があります。

福祉もこの時期は来年卒業予定の方の採用を進めています、すでに3名の方に内定をだしました、私も最終面接に参加しましたが、しっかりした若者が実にてきぱきと対応する姿を見て、“最近の若者はしっかりしすぎている”とさえ思ってしまいます。ぷろぼので働くことを希望される方は、主に人と交わり障害福祉に取り組むこと、IT系の技能を活用した仕事をすることなどがありますが、“奈良ではたらくこと”の意義もあります。この言葉の響きがなぜか多様な可能性を広げてくれます。地元出身者はもとより、奈良にやってくる「風の民」にもこの地に新たな力を注いでくれることを期待します。

今の障害福祉は大きく変わりました、私が始めた12年前は、“障害者を働かせるか・・”と苦言をされる方もいましたが、今は福祉制度と共に障害をお持ちの方の意識も変わってきました。障害福祉のテーマは「自立」ですが、はたらいて自分の力で生きることが当然と思う方が増えてきました、意外なのはご両親などが少し消極的なお考えをお持ちになっているようで、我が子の可能性を低く評価しているときもあります。

障害福祉の役割は、成人になれば働いて自立することが当然である、との思いを実現してもらうために支援することです。生活面で苦手なことがあれば、自分でできるように、社会性で不自由を感じることがあれば、礼儀作法、会話力、常識的なことができるように支えていきます。障害福祉は「手助け、ヘルプ」と共に「自分でできるようになる、コーチング」が主な業務になります。代わりにやってあげるのではなく、ご自分でできるようになることが目的なのです。

職員の採用時や研修では、障害福祉で大切なことをお伝えしています、①福祉のこころを学ぶこと、②就労の現場を知ること、③IT情報の活用法を習得すること、④一般教養を高めることになります。これらすべてが日々の生活でコツコツと学ぶことばかりなのです。福祉ではたらくことは、生活そのものなのです。障害をお持ちの方を支援すると共に、ご自身を社会人として成長させてくれることにも意義があります。職員が成長することで福祉もよくなるのです。

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