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新たな出発、生駒事業所
平成18年秋に正式にNPO法人格を取得して、ぷろぼのの福祉活動を開始した時の事務所が、建て直しのために退去しなければいけなくなり、平成19年春に急いで新しい事務所をお借りしたのが、現在の生駒市西菜畑町になる、菜畑事業所です。近鉄王寺線の生駒駅の次に菜畑駅があり、そこから徒歩10分、往馬神社(いこまじんじゃ)の近くの自然豊かな場所にあります。近畿大学付属高校の野球部の寮生のために食事を提供するお店が閉店したので、そこをお借りしてのスタートでした。築35年以上の建物でした。資金もなく改装もできないままに、お店で使っていたテーブルを並べて、その上にパソコンを配置して、ちょっと贅沢なのはOAチャアーだけでした。背の高さや身体障害のあるかたにも利用できるように、椅子の高さや方向を自由に調整できることが必要でした。みんなで手分けして掃除をして、ほこりを取り除き、油でしみた壁や柱はホームセンターで植物性ペンキを購入してきてぬりました。決してきれいで快適な訓練環境を提供できる状態ではなく、手作りの施設感一杯でした。それから3年の間に入口の扉を直し、階段の傾斜を緩やかにし、木製の床を新たに作り、看板も付けるなど多くの手入れをして、少しは和める事業所になっていきました。この事業所から卒業していった方もたくさんいます。振り返ると、毎日が大変なことばかりで、懐かしくいい思い出とともに、苦労をかけたことなどがまるで映画のようによみがえってきます。
その事業所を12月末で閉鎖をして、生駒駅から徒歩3分で広い事務所に移転することになりました。リーマンショックの影響なのでしょうか・・?賃借料が下がり、福祉の事業所でも借りることができるような状況になってきました。日頃は障害者の就労先の企業様に見学や体験及び就職をお願いしている時は、不況の話が多く聞かれますが、この事務所の移転は不思議な縁のように感じています。
この年末に利用者とともに引っ越しをします。そして新たな事業所は1月4日から業務を開始します。新たに開発を進めている「就労支援プログラム」が行える広さが確保できたことは、新たな取り組みへのステップアップととらえています。ここで多くの障害者が訓練を受けて、新たな職場に育っていってくれることを期待して、また自らの決意を新たにして、活動を繰り広げていきたいと考えています。