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平成24年のさくら

 3月になるとぷろぼのは一段と多忙になる。なかでも事業報告書の作成に多くの時間を必要とする。ぃつのまにか事業数も増えてきている。障害者の就労支援を主にする就労移行事業は、職業訓練である。利用される方に、生活性、社会性、就労技能を習得してもらうためのものである。次に、習得した能力を自分で使えるようにするために、「働く場」及び「実習の場」を用意している。実務を行い、成果が確認できることが、彼らの自信に確実に繋がっている。実施するプログラムは多岐にわたるので、これらを時系列に記録していくことが重要になる。成果をできるだけ数値や文章や画像で分かりやすくまとめ伝えることになる。29日に報告会を実施することにしている。その報告書はついに70ページを超えることになった。これも大きなノウハウになり、次回に繋がっていく。
 またこの時期は、新規事業所、「大和八木事業所」の開設がある。奈良県の中部、橿原市、近鉄八木駅から徒歩5分の場所にある。この地域に事業所が必要となることは3年程前から感じていた。主な理由は、この地域に就労支援の事業所が少ないこと、またこの地域の障害者の多くが就労についての意識が低いこと・・でした。ぷろぼのが事業所を既設している奈良市や生駒市では、行政の調査によると50%近い方が就職を希望している。しかし橿原市は21年度の福祉計画によると、30%弱の方しか就職を希望していないことになっている。とても不思議な現象である。この「不思議」を鮮明にする必要を感じている。
 NPOなど公益法人の役割は営利企業のそれと違う。営利企業はターゲットである顧客が多くいるところを中心に事業を展開する。しかし公益法人はそれ以前の課題を注視する。“人が成人になると働きたい、社会のために働きたい・・” と思うことは自然である。これを前提にすると、直接的な成果を期待するものではなく、対象者の意識変革からの支援となる。この点が公益法人の取り組むべき課題である。そのためにまず、はたらくことが目で見て、イメージできるような環境を準備することにした。従来の福祉事業所のイメージを変えて、「心の落ち着きと就労技能の習得」が混在することを意識している。ヒューマンとテクニカルのコラボである。八木の事業所はこのような思いからスタートしている。
 奈良も来週からさくらが開花する、平城京1300年前と同様にこの地に流れる風土に新鮮な風を加味して、豊かな暮らしぶりを作り上げたいものである。

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