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奈良で求められていること

この時期になると毎年のことですが、次年度に向けて事業計画の作成が始まります。この10年間は、障害福祉サービス事業の推進を主にして、企業との連携や地域貢献活動を加えて「ぷろぼの社会福祉のしくみ」を基本にした計画の策定をしてきました。方針は障害者の就労による自立した生活の実現を目指してきました。ただこの間に、国や地域の状況や住民の意識などが変化してきことがありますので、方針をもう少し拡大することが求められるようになってきました。

障害福祉制度の充実については、従来の身体障害や知的障害の方から、精神疾患や発達障害の方が増えてきており、利用者の約7割になってきました。中にでも就職中にストレスや職場環境に対応できないことで、精神疾患を発病される方が増えてきています。精神保健福祉手帳の申請や自立支援医療を使われている方は、少しは病気や障害の自己認識がありますが、その前段の忍耐されている方も多くおられるようです。このような方にも福祉の情報や支援の内容が届くような取り組みを充実させることの必要性を感じています。

企業との連携については、障害者雇用促進法の追い風もあり、雇用が進んできていますが、それでも障害者雇用に消極的な企業はまだまだ多くあるのが現状です。また障害者側からは、奈良に希望する規模や職種の企業が少ないとの意見もあるので、企業への広報PR、見学や実習の実施などの強化策が求められるところです。

次に、地域貢献活動ですが、本来これが社会福祉法人やNPOの最も大切な取り組みになります。社会福祉法人は、福祉サービスの供給のあり方が変化する中、地域福祉の中核的な担い手であるので、効率的・効果的な経営を実践して、利用者の様々な福祉ニーズに対応していくことが求められています。特に、福祉ニーズが多様化・複雑化していますので、高い公益性を備えた法人の役割は重要なものとなっています。

特に次年度から制度改正が行われることになっており、社会福祉法人の地域貢献活動として「社会福祉充実化」の取り組みが求められることになりました。これは法人独自に実施していたものから、行政と連携して、その方針や予算にかなった活動にしていくことが求められます。地域が求めている課題を明確にすることや具体的な対応策や手順、予定を示す必要もあります。

ぷろぼのは、地域の課題の一つである「多様な働く場づくり」の取組を推進していますが、今後は行政や関係機関との連携を進め、さらに磨きをかけ充実させていきたいと考えています。

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