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回帰点
今年は騒々しさを痛感した一年でした。 ウクライナの戦争や台湾有事の対応、防衛予算の増額、また中国の魚介類の輸入禁止の措置、円安で酪農家に多大な影響、光熱水費の高騰、年末には国会議員の政治資金不正流用疑惑など多くのマイナス事象が起こり継続しています。福祉は日々の暮らしを素朴に営む、また誰もが安心して生活できる環境を作り、維持することを目指していますので、そのような騒動が頻発しますと何かと影響を受けることになります。 財務省が公表した次年度の国家予算案は112兆円になり、相変わらず40%ほどが公的債務で補填する赤字の内容になっています。方針では「物価に負けない賃上げ」の実現が必要として、特に医療・福祉分野で率先した賃上で、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬改定をすることで、現場で働く幅広い方々の処遇改善になっています。 福祉分野で就労する職員たちの賃金は、全産業で最低水準であり、人員不足が恒常的になっています、厚労省の方針に共生社会の実現と自立した生活の確保がありますが、障害者だけでなく、職員の困難さも増しています。このようなことも影響してか福祉事業所の虐待件数が高まっていることも懸念材料になっています。 世の中が騒々しい時にもうれしいニュースもありました。職員募集の際に応募者から“ぷろぼのの募集を待っていました。」とのお気持ちをお聞きすることが多くなってきました。また、利用される障害者からも支援の内容や事業所の雰囲気から多くの就職者を輩出している実績などを評価していただけるコメントがありました。長く福祉の現場にいますと困難なことや不合理なこと、また驚くようなこともありますが、丁寧にお話を続けることで本当のお気持ちを知ることができ、そのようなことを超えて関係が深まったと感じています。 是日々好日として、騒々しさがあっても素朴にこれからも福祉の現場を大切にして、心が通い合う施設にしていきたいと願っています。 今年もありがとうございました。