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十人十色の生き方から
この時期のお月さんはなんとも魅力的です。かぐや姫のお伽噺が作られるのもわかるような気がします。その月の大地に30年も前に人類が立ったことは今でも鮮明に記憶しています。電子機器が今日のように改良されていないあの時代に、大きな機器を持ちミッションを達成した技術者の思いや執念はどれほどであったかを想像すると、多くの賞賛の言葉を送りたいと思います。
今日では、家庭に小型のお掃除ロボットが置かれるようになりました。便利なものです、留守にしていても勝手にお掃除をして、電気が無くなると自動で給電をするホームポジションに鎮座します。また乗用車には、オートドライブシステムが装備されるようになりました。目的地や進行方向をGPSで確認し、前方の障害物、車や人を自動で認識します。CPUを集積回路、人工頭脳と称した時期からは想像を超える機器やシステムの進歩があります。
福祉の分野にも人間型電子機器のロボットが導入されるようになりました。孤独な老人の家庭には“お話しロボット”が置かれる時代です、話し相手になるだけでなく、血圧や心拍数など人間のバイタルサインを測定し、医療や福祉の機関にデータを転送することや、会話を記憶し場面に応じた言葉を使い分ける学習機能などのマルチ機能も装備されるようになってきています。
技術の進歩は私たちの生活を快適にする役割を果たしています。人が知恵を絞って作り出したものを多くの人がそれを使うことになります。いつのまにか個々の人によって使い方は違ってきて、徐々に新しい技術で生まれたものが人の生活スタイルの構築に大きな影響をもたらすようになってきました。いろいろな生き方ができ、多くの価値観が作られました。これを今の時代は「多様性のある生き方」と呼んでいます。
多様であることがよくないこと、みんなと同じように生きることがよいこと、とした今までの社会的な常識が少しですが変化してきています。自由から連想する“十人十色の生き方”ができるようになってきています。ただ裏を返せば今からの社会では、さらに個人の責任が重くなるということです。私たちは、どちらの生き方がよいか・・などの選択ではなく、社会と個人のバランス関係を心得て生きていきたいものです。