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労使の輪ちから
秋ですね、先日来、自宅に黄すずめバチが1匹やってきて、Wooddeckの下に置いている朽ち果てた木片をかじっていました。どこかで巣作りをしているようで、すぐにいなくなると思っていましたが、それでも近所の子どもたちの安全が気になり、“強力すすめバチ撃退スプレー”を買い求め、殺すのは忍びないので、いなくなった頃を見計らって、かじっていた木に薬剤を振りかけました。効果てきめん、翌日からこなくなりました。このようなたわいもない日々を重ねているうちに奈良の秋が深まっています。
この4月に、ぷろぼのも参加している奈良県中小企業家同友会(以下、奈良同友会)に障害者委員会ができました。中小の企業家の集まりなので、定期勉強会も障害者雇用についての議題が多くなります。素朴に経営者から“なぜ、障害者を雇用する必要があるのか?”との問いかけがありますが、頼もしいことに奈良同友会で学んでいる経営者は、肯定的な考えを持っていただいているので、その課題の回答を探すことに取り組んでいただけます、とてもありがたいことです。
奈良同友会には経営者と社員の関係は対等であり、労使が協力して良い会社を作り上げるとの相互の思いがあります。世間では社員は経費の掛かるヒトである、との認識がありますが、奈良同友会では“社員を財産として、会社の資産である。”との考えが広がっています。多様な意見があることはいいことですが、私が就活中ならどちらの会社を選ぶかは明白です。
このところ障害者雇用促進法の影響でしょうか、企業に伺うケースが増えていますが、そこで労使の関係を垣間見ることがあります。障害者などを大切な労働力として育てている企業に伺うとなにかほっとし、逆に、安い労働力であるとの考えをお持ちの企業では、複雑な思いになります。経営上、人材をどのように位置づけるかはいろいろですが、これから人口が減少する時代に懐の広い経営力が大きな成果を生み出すことは容易に想像ができることです。
今日、ホワイト企業や日本一働きやすい会社などが紹介されますが、そのような企業では人時生産性が進んでいる一方で、主体的に働きやすい職場作りにも積極的に取り組まれています。そこに障害者雇用が加味されることで、“人にやさしい、働きやすい”会社に近づくことが期待できます。雇用は都合のいい労働力を得ることでなく、労働者に選ばれ、障害者も働きたいと思える企業が評価され生き残ることでしょう、ヒトが育つ経営環境を創造することで、企業のinnovationやmotivationが高まる時代が来たようです。