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一途に前進
昨日は、奈良では久しぶりの12月の雪でした。大和路を走る奈良マラソンの日でもありました。地元のテレビ局が中継していたので、だれか知り会いがいるかと思い、画面を眺めていました。朝9時に鴻池陸上競技場をスタートし、天理で折り返すコースです。雪の日に大変でしたが、それでも1万人のランナーが参加されたようです。
最近、近所でもランニングをしている方をよく見かけます。おしゃれな上下のウエア姿で走っています。球技や器械体操などと比べても、マラソンは“ルールに沿ってただ走るだけ”で素朴で単調なスポートのように見えてしまいます。それでも経験者にお聞きすると、その単調さが意外と奥深いようです。距離によって疲労の度合いが違ってきて、その都度、新たな思いが込み上げてくるようです。長い距離によっては、今までに経験のない「未知との遭遇」があるとのことです。これが魅力なのでしょうか、健康やダイエットなどの目的だけではない何かがあるようです。
職業訓練も同じような意味合いがあります。就職するためには、「社会が決めたルール」があります。そのルールに沿って、一人ひとりの特性と課題を明確にすることから始まります。時には「素朴で単調な」訓練の連続になります。その間は、「なぜ、こんなことをしているのか?」や「こんなことに意味があるのか?」の疑問がわいてくることがあります。それでも準備されたプログラムを繰り返すことで、自然に「頑張る力や継続する力」が培われてくるのです。ただそれを実感できるようになるには、マラソンと同じで、日ごろ経験していなかった訓練の内容や数量に挑戦して、はじめて感じることができるようになります。
「一途に前進」は、生活や仕事についても「日々、素朴に継続する」ことだけなのです。この間に、いろいろな思いが脳裏に浮かびますが、それと葛藤し、無視し、乗り越えて続けることだけなのです。そこには特別なテクニックや迂回路はないのです。マラソンを終えてゴールしたランナーは一同にすがすがしい表情をされているのを見ると、やはり素朴で一途な行動から感じる満足感があると思われます。就職が決まって卒業される方からも同じ感じを受けます。そして就職して現場で仕事をするようになれば、かならず素朴に頑張ってきた思いが正しかったことを実感されます。その「実感」のために前進し続けてみいてください。