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台風12号と共育学舎

9月2から3日にかけて大型の台風12号が四国に上陸し、紀伊半島にも大きな災害をもたらした。一週間以上が経過した14日にようやく和歌山県新宮市熊野川町で地域活動を行っているNPO共育学舎の代表三枝孝之さんから連絡があった。私は、災害にあった翌日から毎日TELしていたが、不通知のむなしい音声の連続であった。
NPO共育学舎の場所は熊野川下流の右岸に広がる100戸ほどの西敷屋地区にある。戦前は材木業で栄え、その頃には4000戸ほどの集落があり、映画館などもあったとのことです。その敷屋地区で10年程前に廃校になった小学校をお借りして地域活動をおこなっている。畑をお借りして、米、小麦、菜種、野菜などを栽培している。無農薬農法でできるだけ自然にやさしい、自然に従った栽培で食料を獲ている。小麦は粉にして自家製のパンを製造している。近年は土、日曜に近所の方の協力を得て、「木造校舎」名でカフェとパンの販売をしている。大阪や兵庫、奈良、三重から多くの方がお越しいただいている。また昨年からお盆の時期に“敷屋盆踊り”を再開し、お盆の帰省の方も参加してくれて、ようやく地域に根差した活動になってきていた。NPO共育学舎には全国から地域活動に興味のある若者が宿泊し、長い方で1年以上滞在し、ここの活動を支援してくれている。
このような場所を3日未明に熊野川の濁流が押し寄せた。流域の村々の多くが浸水したとのことです。今朝のTELではNPO共育学舎の屋根近くまで水が来たとのことです。ただ幸いに事前に避難警告があったので全員避難して無事とのことでした。ただ避難を拒んだ近隣に住む二人の方がお亡くなりになったとのことで、とても心を痛めていた。
NPO共育学舎にはちょうど全国から若者が来ていたので、全員で力を合わせて復旧活動を行い、食堂や2つの教室が元の状態に戻すことができたとの連絡があった。屋根近くまで来た濁流に耐えてくれた校舎に感謝するばかりです。
代表三枝孝之さんからは、まだまだ復旧に長い時間と頑張りが必要になりますが、多くの方の協力をいただきながら進めていきたい・・とのことでした。

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