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仕事選び
での20年近く奈良で障害者の就労支援をしてきました。その間に多くの方が職業訓練を得て、希望される企業や職種に就いて活躍されています。障害福祉サービス制度を利用される際には、職員から必ず希望される仕事をお聞きしていますが、私どもがICT訓練を主に担っていることも影響していると思いますが、「事務職」と答える方が多数います。ただ詳しく思いをお聞きすると事務職の内容を一般事務と理解されているようで、コピーやデータ管理や資料の作成及び整頓などと思われています。この事務職には一般事務だけでなく、会計事務、医療事務、また範囲を広げますと企業で活用される資料の調査や分析までも関わることになります。また制作や開発分野ではデザインや設計、プログラミングなどの専門的な技能が求められる事務業務も含まれてきます。 一方、「作業職」と言われる方については、イメージされている業務として、部品の組み立てや製品の解体、また梱包や発送などがあります。さらに範囲を広げますと、農業の畑仕事全般から作物の分別や梱包、清掃などの業務も含まれてきます。 今までに、以外と少ないのが「サービス職」を希望される方です。身近ではコンビニのレジ係や商品の品出し、陳列、返品などの業務があり、ファストフードでは食事作りから接客対応、店の清掃なども含まれます。また若い方に人気の雑貨店やスポーツ店などの店員ですが、人と接する仕事がしたいと希望される方も一定数いますが、いざとなると事務や作業職になることもあります。 これは、ショップで働くことが仕事としてのイメージがついていないことも原因になっています。例えば、スーパーマーケットやショッピングモールは買い物や遊びで利用するところで、職場として直結していないことかもしれません。 日本の産業構造は、製造業が少なくなり、サービス業が7割以上をしめるようになっていますので、そこで働く人が圧倒的に増えているのですが、障害者の就労先としてはまだまだ開拓されていない領域です。これからは人と接する仕事として、身近なショップなどでも彼らが活躍することになると期待しています。