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日々の暮らし
WECで日本中がベースボールに熱中し、SAMURAI JAPANと大谷、ダルビッシュ有たちを応援しました。優勝の瞬間のTV世帯視聴率は50%を超えたとのことで、注目度の高さに驚いています。その後、大谷選手の活躍と共に彼の年俸の高さが注目されますが、報道によると彼はベースボール選手であり続けることを大切にしているとのことで、栄養バランスのよい食事や睡眠、科学的なトレーニングで日々を過ごしているとのことで、特段の遊興や贅沢もなく、わずかな出費で淡々と質素な生活をしているとのことです。
人が幸せを感じ、納得した日々を暮らすことには「何」が必要なのでしょうか。贅沢な暮らしや旅行を想像する方が多いと思いますが、ある調査によると、衣食住がそれなりにあることや、安全で安心して暮らすことができること、また安定した仕事があることに人は幸せを感じるとこことで、意外と素朴な暮らしを求めており、それが満たされることで幸福感を得ることができるようです。
確かに、阪神淡路大震災や東日本大震災及び最近ではトルコ・シリア大震災が発生すると、津波や火災で多くの家屋が崩壊し、人命が失われ、負傷者が多数出て、家や職場を失い路上や避難所での生活を強いられます。これを経験すると暮らす家があり、3度の食事が準備され、仕事があることがどれほど幸せであるかを改めて実感することができます。
福祉は、素朴な日々の暮らしとして、インフラが整備され、舗装された道路やエスカレータのある駅、また交通ルールが守られた安全な通行、またヘイトスピーチや差別的な扱いがない社会が維持されることを期待しています。これらが整備された日常では、その恩恵を特段意識していなかったことが、いざ災害や事件等でそれらが失われると改めて大切さを痛感することになります。
今から1万年以上前は縄文時代でしたが、彼らは日本列島に分散して100人程の小さな集落をつくり、狩猟、植樹や野菜栽培などで、約1万年間暮らしをしていたと言われています。遺跡や貝塚を調査すると豊かな暮らしと共に戦争などで傷つき死亡した形跡がないことが解明され、特に弓や槍、ナイフ類も狩猟や調理用の道具であり、武器として作られてはいないとの見解になっています。彼らは平等分配の考え方で富の偏りをなくし、他人を傷つけて奪い取るなどの意識や習慣がなかったと思われます。
先の大戦から約80年になり、現代人は長い期間戦争がないことを誇りに思い、時には自慢していますが、はるか昔の縄文人の生き方を知るにつけて、彼らのように素朴に日々を暮らすことがどれほど大切なことなのかを学ぶことができます。