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今年の福祉
新型コロナ一色の一年になってしまいましたが、福祉活動では多くの取り組みをさせていただきました。一昨年から障害者の新たな働き方を想像して、テレワーク事業を開始し、法人内に専門の部署を新設して、将来テレワーク就労を希望する方たちの訓練と就職支援をしてきました。昨年は10人を超える方が主に東京の企業に就職して、日々は奈良の自宅で働いています。福祉は直接対面で支援することが常識になっていましたので、当初は行政だけでなく職員にも戸惑いがありましたが、話し合いを繰り返すことで、従来の通勤ができない身体に障害がある方が、利用する働き方であるとの意識が強くありましたが、それがコロナ騒動で一瞬に変わり、在宅でのオンライン支援が認められました。
この取り組みの延長線上にアバター就労があります。職場にいなくても、ロボットなどの代役を配置して、遠隔操作することで業務を遂行するものです。ぷろぼのはソフトバンク社の社会活動と連携していますので、Pepperの通信やカメラ及び移動する機能を活用したアバター就労を進めています。奈良市総合医療センターや大阪のカフェー及び大阪ガス社に配置して業務に取り組みました。遠隔で操作する障害者も徐々に馴れてきて、手際よく対応できるようになってことが大きな収穫です。
障害者福祉制度は3年ごとに改定が行われます。全国の障害者団体や福祉事業者及び専門家の意見を集約して、改定の方向や内容が決められます。次回のテーマは“福祉の質を高める”になっています。従来の見守る福祉から、働いて経済的に自立するために支援する福祉に大きく変わってきました。福祉の現場では日々利用される方の支援の記録を分析して、成長や課題を具体化して、次の支援内容を決める取り組みをしています。
データ分析の精度が向上することで、職員が福祉の現場で利用者の特性や成長の傾向をグラフ等で確認しながら、適切に支援することができるようになります。ぷろぼのは独自に開発したシステムを10月から現場で活用を開始しています。“質の高い福祉”に取り組むことで、数年後に全国の福祉現場で職員がタブレットでデータを確認しながら、適切な支援をする時代がくると想像しています。
今年は、「福祉の現場」ブログを読んでいただき感謝します、来年もよろしくお願いします。