ブログ

これからの奈良の「福祉」

2月9日に「あたつく組合」の1周年報告会が、ぷろぼの福祉ビルで開催されました。奈良では珍しく朝から雪が降りとても寒い日になりましたが、80人の方がお越しになりました。とてもありがたいことであり感謝するばかりです。

昨年、障害のある方や主婦の新しい働くを創造するために設立され、福祉施設、NPO、企業などが会員になり、奈良の地元の課題に取り組んでいます。ビジネスの手法を活用してできるだけ、“奈良のしごとは奈良でする”を合言葉に、専門的な技術を持つ企業家と連携して、仕事づくりから受注までをしています。

まだまだ報告するほどの事業はできていませんが、この間に取り組んだことは会員の意思統一でした。業種や世代が違いことで使う言葉の意味が違ってきますので、言葉だけでなく文字や図にして相互の理解を進めてきました。毎週運営を協力いただける会員企業が集まって会議をし、数ヶ月が経った頃には皆さんの会話がスムーズに進むようになりました。求める方向性や進め方、将来の目標などが重なってきました。「福祉」の思いが広がることで、人や企業の集まりが意思を持つ「チーム」になることを実感しています。

そのような折に、春日大社様から境内の枯損木になった杉を間伐するので、社会福祉に役立ててくださいとの申し入れをいただきました。神域であり植物であっても殺生を禁じているところからのご依頼であり、とても貴重なお話でした。運営委員で検討し、担当するマネージャーを選任し、事業内容を精査して、伐採した木材の搬出や保管、製材などはNPO森の月びとさんが担当してくれ、木工製品はたんぽぽの家さんがすることに決まりました。また会員のファンドレーザー西村さんからの提案をいただき、製品化のための資金集めに、クラウドファンディングを実施することになりました。1月末から3月末まで、MAKUAKEで実施しています。「まくあけ かすが」で検索いただくと内容をみることができますので、ご協力をお願いいたします。

「あたつく組合」の事業には、奈良の文化を継承し活用する取り組みがあります、この事業をきっかけとして奈良の貴重な文化資源の活用に、微力ではありますが尽力できればと願っています。

報告会の後半には、今回大賞を受賞しましたDesign@CommunitiesAward2017の方々が東京から来られ、盛大な表彰式が行われました。「あたつく組合」の事業が多くの方に評価され注目をいただけることになり、今後に大きな励みになりました。その後は交流会が始まり、1Fのぷろぼの食堂で地元の食材を使用したお料理やお酒を楽しんでいただきました。厚労省の服部さんも参加され、小さな輪がいくつもでき、それぞれに話題豊かにされていました。

とても長い一日でもあり、刺激的な場にもなりました。全国から多くの方が来られ、奈良の福祉を中心に話題が広がるさまは皆様の心に印象深く刻まれたと思います。これからの奈良の福祉が楽しみです。

Page Top