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ならの真風
奈良でも朝晩はめっきり涼しい風を感じるようになりました。四季の移り変わりには冬野菜の準備が始まります。夏野菜の片づけと畑の畝上げが大きな作業になります。白菜と大根、カブはこの時期に種まきすることが必要です。夏の暑さで疲れ気味の体にもう少し頑張ってくださいと・・とお願いして、鍬を振り上げます。畝を整えて、種まきをして、大粒の汗を拭くと、ようやく私の夏が終わりになります。収穫は11月の末ですが、冬の鍋が野菜たちを待ち受けています。
障害福祉の活動もこれから下期です、政府の社会保障費の有効な活用方針や地方創生の取り組みが奈良の障害福祉分野にも浸透が始まってきました。福祉は地域の特性に応じたものなので、全国一律にはならない部分があります、それだけに地域で活動する福祉団体が視野を広くして役割を果たすことが求められています。
10年前に始まった障害者総合支援法には、これからは障害者も地域で自立した生活をするべきであるとし、正式に就労支援の制度が始まりました。今では福祉団体だけでなく民間企業も参入して、障害者の雇用や働く場づくりが進んできています。この動向が働くことができる能力があっても、働くことをあきらめていた多くの障害者の勇気になり、就職する機会を得たことは大きな前進になりました。
次年度からは、いよいよ障害者雇用の第2ステージに入ることになります。課題は2つあります。1つは、働くことが難しいとされていた方の働くに取り組みこと、2つは、障害者が働くことで得られることはなにか・・になります。平成30年には精神障害者の雇用が義務化されることになります。精神という「見えない障害」を持つ方たちの就労の可能性が広がることになります。また障害児に対する修学中の就職支援が進んできます、若くて将来の可能性が広がるときに、社会で生きること、働くことを学ぶ機会を持つことができるようになります。障害者とともに働くことが、職場の労働意識や生産性にどのように影響するかの成果を期待する流れも生まれてきています。
これからの地域づくりには「福祉力」が不可欠なのです。奈良の福祉が試されることにもなります。今、大切なことは日々の活動を地道にすること、そして連携や協働を進め福祉資源を充実させることです。福祉は民間企業のそれと違って、一企業や団体のみでできるものではないのです、そのために一歩一歩前進していきます。