ブログ

仕組が生み出す期待

7月になり、道草をするでもなく、例年と同じように奈良にも猛暑がやってきて、35℃の数値も特段驚かなくなってきました。私は太陽の光をできるだけ浴びないように日陰を選んで歩き、こまめに水分補給に心がけています。それでも数人の職員に発熱や体調不良の者がでるなど、要注意の季節になってきました。

ぷろぼのでは、2年に一度この時期に理事や評議委員の改編が始まります。幸いにも前任者と同様に素晴らしい方たちが、心よくお引き受けいただいたのでとてもありがたいと感謝しています。公益法人では、理事や評議委員の役割はとても重要であり、組織的には最高の決定機関になります。2年の任期で年に数回お集まりいただき、その間の事業や活動の様子や実績をお伝えしています。また個々の課題については多くの専門的なご提言をいただいています。

平成27年度の方針に“楽しいぷろぼのづくり”を掲げています。そのために日々の業務で“聞くこと、知ること、伝えること”を大切にしています。職員は業務等で知りえたことを、できるだけわかりやすく、皆さんに伝えることを推進しています。理事や評議委員の方にも、事業や活動を定期的にご判断していただくために、情報の提供や報告をこまめにするように改善していくことにしています。

ぷろぼのでは職員間の情報の共有に、SNSのサイボウズやスケジュール管理に、デスクネッツを、利用者の情報には、独自に開発したWebに対応した就労支援システムを活用して、日々の状況を記載する仕組みを構築しています。またリアルな面談や相談の場も併用しています。適宜これらのツールを活用することで、すべての職員が業務報告からイベント情報、また感想や思いまでも書き込むようになり、みんなで一体的に取り組んでいる様子を実感することができるようになりました。

それから、障害者の就労後の定着を支援するために日々の体調を記録するWebシステムとしてSPIS(提供者奥進システム様)がありますが、そこでは職場で生じたこと、気になること、感情が抑えきれなくなったこと、障害受容のこと、睡眠や食事など生活のことなどを、ご本人が記載できるようになっています。それを担当職員が閲覧しコメントすることができますので、障害によって仕事に影響が出そうになるときに、本人と一緒に働く人たちにも理解を促す仕組みになっています。

世間では個人情報の管理について、慎重な対応が増えていますが、それによって気楽に善意で、日々のこと、個人的なこと、奈良のこと、会社のこと、趣味のこと、家庭のことなどを話し合える場が少なくなってきています。「福祉」は幸せな生活を実現するためのものなので、社会制度や働く場の仕組みづくりとともに、心の幸せ感の育成にも取り組みたいと願っています。

Page Top