ブログ

若者たちの思いから

年をとるといつのまにか“最近の若い者は・・”の思いや言葉が出てしまいがちになります。私が若いころも同じように言われたことがありました。このようなことが繰り返えすことで、その時代に生きた年老いた者たちが振り返りをして、案外そのフレーズを楽しんでいるのかもしれません。

信頼できる調査機関の国民性調査によりますと、“最近の若者は、しっかりと人生を見据えている”ことが報告されています。若者が大切にしている項目を見てみますと、

  • 日本人の長所として「礼儀正しい」「親切」が過去最高
  • もう一度生まれかわるとしたら「日本」
  • 生活水準 〜 日本を再評価
  • 自分の生き方はマイペース
  • 一番大切なものは「家族」
  • 職場の人間関係観は伝統回帰へと推移
  • 女性の「楽しみは女が多い」が増加

私の時代の「猛烈型」でも、この間に広がった、After5、Work life balanceに示される「仕事と生活は別のもの」などの考え方は影をひそめて、生活も仕事も同じ視点でとらえ、日々をマイペースで楽しく生きることを大切にしている様子が見えてきます。そのために職場、働く環境を改善したいとの思いがあるようです。

 一方、離職する方のホンネの調査によりますと、

  • 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった
  • 労働時間・環境が不満だった
  • 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった

が上位の理由になり、いずれも職場環境に類する項目なのです。私の時代でしたら、待遇や仕事の内容が上位でしたので意外な結果でした。

 男女雇用均等法や障害者法定雇用率制度、また職場衛生管理の向上、労働人口の恒常的な減少などが起因して、職場は徐々に働く人たちの意見が反映されるようになってきました。働く場はそこで働く人たちが主体となってよくしていくのであって、経営者や管理職の価値感を優先するものではなくなってきていることを感じます。以前のように「会社は働く場なので個人の思いや価値は封印して、会社の方針に従って働く必要がある」などの経営は、現代ではすでに過去の妄想的現象になっているようです。

そろそろ、企業も「雇用する場から共に働く場に」脱皮する時期かもしれません。

Page Top