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心の大掃除
そろそろ桜の季節になり、奈良にも新たな社会人が登場することになります。卒業・退職があり進学・入職があり、社会の役割の交代の時期でもあります。新しい環境に順応されて頑張ってほしいものです。ぷろぼのでも、今年度多くの利用者を卒業させ、また職員を採用させていただきました。職員の採用には、事業が拡大することで新規採用もありますが、退職や休暇による職員の補充的な意味もあります。
「退職・離職」について傾向を厚労省のデータで調べてみますと、平成23年度新しく職についた方の比率(年初の常用労働者数に対する入職者数の割合)は14.2%であり、離職率(年初の常用労働者数に対する離職者数の割合)も14.4%となっていました。
また、離職の形態は、結婚、出産・育児、介護などの「個人的理由」が9.8%、「契約期間の満了」が2.2%、経営上の都合など「事業所側の理由」が1.2%、「定年」が0.8%となっています。個人的理由では、上記以外に賃金に不満がある、仕事の内容に興味が持てない、資格や経験が生かせない、会社の将来に期待が持てない・・などが上位に来ています。年齢では20代では、賃金よりも自分に合った仕事を探している傾向が見られます。
法人の主な業務は障がい者の就労を支援することです。施設を利用される方の思いをできるだけ実現するために日々細かな訓練を担当することが仕事になります。
一人ひとりと向き合って社会で生きる術(すべ)や働くための技(わざ)を身に付けてもらうためにコーチ役を担当します。ともに一定の期間目的を共有して歩むことになります。これが障害福祉の本来の仕事になります。離職理由にある、やりがいのある仕事や自分の思いに近い仕事をすることを目指している方には、福祉は一度挑戦してみる価値の高い仕事だと信じています。
3月現在でぷろぼのグループの職員数は81名になりました、そのうち障害のある職員は私を含めて30名になります。これから精度の高い支援をしていくためには、職員全員が今よりも成長することが求められます。ぷろぼのの職員の大半が転職者であり、また福祉分野からの転職者はわずかな状況です。多くの方は採用後に福祉を経験し、興味を高め、福祉の資格を取得しています。福祉以外の分野の価値観を持って採用された方が多いのですが、彼らが今後成長するためには、今までの思いや経験を整理する必要があります。心に余裕を持つことから、新たにぷろぼのが提唱する理念や目的、仕事内容に沿った術(すべ)と技(わざ)を身につける努力をすることになります。
思いや生きる価値を見直すことは簡単ではないのですが、それをすることで新たな考えを受け入れる余裕と期待が生まれてきます。この齢になってようやく、人生をかける仕事をするためには、“経験や知識にこだわるよりも自分の気持ちに素直になること”だと思えるようになりました。