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福祉施設の魅力その3
この8月から障害児向けの放課後等デイサービス事業を開始しました。児童福祉法の制度に従った事業になっています。対象は主に養護学校及び特別支援学級などの高等部の生徒になっています。彼らの放課後や夏休みなどを教育的、福祉的に有効な活用ができることを目指したものです。15才から18才の障害のある若者が利用者になります。
主なテーマは、「楽しく社会人スキルを学ぶ」であり、社会人マナー、知識、情報の活用法、パソコン操作、健康管理、余暇活動などを意識した科目にしています。施設の見学者から最近では体験者が増えてきています。高等部であっても障害児になるので見学はご家族の方、特にお母様方が同席されています。家庭や学校での行動や障害についての状況及び思いをお聞きしています。どの方も子どもさんを大切に、大切に育てられていることを言動から痛感するばかりです。
ご意見や感想から、“なぜ障害のある子に、制度に準拠した社会人スキルを教えてくれる場がないのか”、“やっと見つけました・・”などをお聞きしますと、対応の遅れを感じることばかりです。世間では障害の無い子には、進学塾、運動系及び文科系の塾などが群れています。しかし障害のある子むけのものは決定的に不足しています。現実は、ひとり一人に手間がかかる、専門のスタッフを配置することになるので費用が高額になる・・などの話をお聞きしますが、この分野での福祉の制度の対応が急がれています。
ぷろぼのは障害者を対象にした就労支援事業をしています。それが障害児向けの放課後等児童デイサービス事業をすることで、対象が大きく広がります。従来の支援項目に「多感な少年期の心身の成長に同期した教育プログラム」を付加することが必要になります。知識、技能や経験などの認知レベルで構成していた「就労支援プログラム」に、成長要因が加わることになります。社会や集団の刺激が心身への影響が増幅するだけに、新しい認識が必要です。
福祉の現場で日々の状況を注視して、彼らの気持ちがマイナス方向ではなくてプラス方向に向かうように努めていきます。現場の職員はこのようにして「見る力、伝える力」を習得することになります。ありがたいことです。