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「情」を感じる

 先日、ぷろぼのの全職員が集まった研修&交流会をしました。来賓の方も含めて50人を超える人数になりました。毎年春と冬の2回開催しています。法人ができて2年目から実施してきましたが、当初は参加者10数人からスタートし、年々人数が増えてきました。この間に新規事業が増えたので、職員数も増えるのは当然なのですが、これだけ大勢の方が一同に会した光景を目の当たりにすると圧巻ですね。
 ぷろぼのの業務はすでに4事業部10係以上になっています。日々彼らが担当する業務は、就労についての福祉サービスの利用相談から就労訓練、職業実習、就職支援、また自立生活の支援まで体系的に広がってきています。職員は、業務内容や勤務場所、時間が分かれていますので、定期的に交流し互いの業務を伝え、理解し合う機会が必要になります。すべての業務が「障害者が就労によって自立した生活ができる」ことを目標にしているので、部門間の相互理解が重要になってきています。就職支援をしている部署では、就職先が確保できたりすると訓練を担当している部署に、このチャンスを逃さないように早く訓練生の職業準備性を高めることを急いでください・・などの少し強めの要望が出されます。このようなときにも、部門間の定期的な交流や担当者の意思確認が密接であれば、“少し強めの要望”も好意的に対応がなされることになります。
 ただ世間では、企業の組織であれば・・とか、業務や仕事なので・・とか、ましてや福祉なので・・、このような交流がなくても、すべての業務に肯定的な対応は当然のように思われがちです。しかしそこは人間がすることですから、ちょっとした思い違いが生じてしまいます。
 日本には古くから、“情が深い”、“情にもろい”、“情を通ずる”などの言葉があります。「情」とは、他人に対する思いやりの気持ちの意味がありますが、上記のように他の言葉と組み合わさると情緒的、行動的な意味を持ってきます。仕事をする場合も同じで、他者の気持ちを感じて、細やかな気持ちをもって関係づくりをすることが大切のようです。
山は静かにして性をやしない、水はうごいて情を慰す。( 松尾芭蕉)の心境に近づきたいものです。

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